◎日本代表
史上最強のチーム・ジャパンで大会3連覇に挑む
3月に召集した1次候補143名から、強化練習と5回のテスト・ゲームで適性と実戦力の査定を重ねて最終ロースター45名を選出。99年イタリア、03年ドイツと2大会連続で日本を優勝に導いた阿部敏彰監督の下、過去2大会を上回る周到な準備を施したチーム・ジャパンで、大会3連覇の栄光に挑戦する。
「フィールドを広く使い、大胆かつ緻密に攻める」をコンセプトとする攻撃は、「QBの起用法が大きなポイントになる」と森清之攻撃コーディネーター。正確なパスのコントロールを持つベテラン冨沢優一(ON−SKY/日大)が最も高い信頼を得ているが、高田鉄男(松下電工/立命館)と波木健太郎(アサヒビール/早稲田)の強肩とスクランブル能力も大きな武器。阿部監督は「1人に固定せず、それぞれの持ち味を生かしたい」と対戦相手によって起用法を変える方針を示している。
WRでは学生界から選出された若きホープ、戸倉和哉(法政大4年)、前田直輝(立命館4年)の活躍が期待される。「学生だからという観点は一切無く、クイックネス、ボールへの執着心等、現時点の実力で選んだ」と森コーチ。RBは古谷拓也(オービック/関西大)、杉澤浩二(ON−SKY/東海大)、石野仁大(松下電工/関西大)と走力はもちろん、パス捕球力の高いメンバーが揃った。
体格で上回る外国チームに対し、「スピードとフィールド内での組織力で勝負する」守備は、「スピード、対応力、タフネスの3つを重視して選出した」と大橋誠守備コーディネーター。LBとしても起用可能なDE山中正喜(松下電工/立命館)、DB経験を持つLB古庄直樹(オービック/立命館)ら、複数ポジションをこなせる選手を多く揃えているのが特徴だ。
初の代表入りメンバーが多い中で、3大会連続出場を決めたのは、DL脇坂康生(松下電工/日大)とDB野村昌弘(松下電工/関西学院)。最年長38歳で主将に任命された脇坂は、「この45名で日本のフットボールのレベルを一段階上げたい。若い選手や子どもたちに夢を与える戦いを見せたい」と自国開催での誇りをかけた全力挑戦を誓う。
|