地方競馬でAI予想を駆使するサイトの回収率は?口コミや評判もあわせて徹底検証しました!

機械の高性能化が進むにつれて、それまで人間が行ってきたことまで、機械の手でできるようになってきました。
公営ギャンブルの世界もまた同じで、これまで人間の頭脳で考えられてきた馬券等の予想についても、機械の頭脳で導き出すことが検討されています。
その代表例が人工知能AI(Artificial Intelligence)を用いたものであり、利用料が有料・無料に関わらず、インターネット上ではこうしたサイトが次々登場している状況です。
とはいうものの、ではどこのサイトが信用できるのか?
そのようなサイトはちゃんと予想を的中させて、かつ資金回収もできているのか?
実際に自分で試してみないとわからないですよね。
そこで今回は、AIを駆使するサイトを調査して、その回収率が一体どのくらいあるのかを検証してみたいと思います。
また、人工知能は使えば使うほど性能が増すと考えられるので、ここでは特に開催数の多い地方競馬を対象としているサイトから検索してみました。
最後までどうかお付き合いくださいませ。
AI予想を駆使するサイトは星の数ほどある
最初にも書きましたが、現在AI予想を駆使するサイトは、利用料が有料・無料に関わらず、数多く存在しています。
有名なところでは、公営競技のポータルサイトとも言うべき存在の「オッズパーク」が、本命・大穴など3パターンに分かれたAI予想を展開して話題になりました。
また競馬の総合サイト「netkeiba.com」も東京シティ競馬とタイアップして、大井競馬のレース予想をAIで展開するサービスを始めるなど、多岐にわたっています。
いまやAI予想というものは、公営競技の予想においてトレンドとなっており、こうした試みは今後も続いていくでしょう。
そのため、ネット上で「AI予想」と検索をかけると、無数の予想サイト名が浮上して、どれを見たらいいのか迷わせてしまっているのです。
評判の高いサイトはどこ?ー口コミ等から調査
では実際に、どのサイトが信用できそうなのでしょうか?
口コミ等を調査して分かった2つのサイトを取り上げます。
完全無料サイト「AI指数」
最初に取り上げるのは「AI指数」という予想サイトです。
Yahoo!やGoogleの検索でも上位に入っているサイトとして、よく見かけられます。
管理人の「シュウ」氏が2017(平成29)年に開発・公開し、その後netkeiba公認プロ予想家として、こちらの指数を使用しているようです。
実際にTwitterから、その評判を探ってみました。
まさかここまで完璧とは…。ありがとうございます! pic.twitter.com/CLsFb8e6ar
— 鱒神(マスコット) (@granblue_gunst) September 12, 2022
お見事です!!
ありがとう。 pic.twitter.com/HRjIwuQXlf— お (@wxGac0ikqDGVoDH) August 14, 2022
ありがとうございました👏✨ pic.twitter.com/Q8W8qT88hM
— BonEve (@Bon19Eve21) December 17, 2021
さすがにYahoo!やGoogleで検索上位になっているだけあって、華々しい実績を挙げていますね。
このほかにも、馬単と3連単をダブルで的中させて、80万円以上の払い戻しがあったことなども報告されており、そこでもユーザーの方から絶賛の嵐でした。
このように口コミで評判が高いのも、当然と言えるでしょう。
一部無料サイト「Ringo」
もう一つ取り上げたのは、東大工学部を卒業したというエンジニア2名が開発した、AIを使って予想を繰り広げる「Ringo」という予想サイトです。
中央競馬過去10年、地方競馬過去5年のレースデータを蓄積させ、その学習したアルゴリズムでAI予想を展開させています。
その学習成果もあって、ホームページのトップにある「パフォーマンス」(予想結果)では、高い回収率を誇っているようです。
前日21時頃には、馬の能力やコース適性などを基にした指数が発表され、当日の朝に馬場や最新情報を反映させたものが追記され、レース1時間前に斤量も含めた最新情報が更新されます。
口コミについては特に目立ったものはありませんでしたが、こちらもYahoo!やGoogle検索で、常に上位に浮上するサイトであり、高い注目を集めていると考えられるでしょう。
またこのサイトは、メインレースの予想のみ無料公開されますが、そのほかは有料です。
しかしサイトに登録して2週間はお試し期間として無料で使えます。
一度登録してみて、使ってみる価値はあるかもしれません。
実際に検証した結果
それでは実際に、AIの実力を測ってみたいと思います。
「AI指数」の検証結果
対象としたのは、2023(令和5)年2月20日の大井・笠松両競馬と、翌2月21日の大井・笠松・姫路・高知の各競馬で、全62レースで検証してみました。
各レースで指数の一番高い馬を取り上げて、その馬の着順が何着だったかによって、予想の精度を測っていきます。
2月20日・大井競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | カリスマイチダイ(11) | 163 | 1人気 | 7着 |
2R | スクランブル(3) | 78 | 2人気 | 1着 |
3R | シンティリオ(4) | 358 | 2人気 | 3着 |
4R | ヴァーレミヤギ(4) | 120 | 1人気 | 1着 |
5R | フランコニア(3) | 204 | 6人気 | 13着 |
6R | ウインストラテジー(10) | 322 | 1人気 | 3着 |
7R | ギレルモ(11) | 118 | 3人気 | 10着 |
8R | ギャンブルレディ(7) | 170 | 2人気 | 8着 |
9R | レイディガンナー(3) | 191 | 1人気 | 5着 |
10R | グレースレジーナ(7) | 140 | 9人気 | 8着 |
11R | ラヤス(2) | 104 | 5人気 | 6着 |
12R | ミネソタ(8) | 383 | 3人気 | 4着 |
2月21日・大井競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | スピーダー(3) | 199 | 10人気 | 10着 |
2R | ビッグショット(8) | 289 | 2人気 | 2着 |
3R | ウォーゲーム(10) | 152 | 1人気 | 4着 |
4R | スプラッシュ(7) | 386 | 2人気 | 1着 |
5R | メリーモアナ(4) | 279 | 1人気 | 2着 |
6R | ウエイトジャッジ(1) | 97 | 3人気 | 2着 |
7R | グランモール(3) | 81 | 2人気 | 1着 |
8R | レディヴィクトリア(14) | 141 | 5人気 | 9着 |
9R | メイショウマクフィ(7) | 233 | 12人気 | 10着 |
10R | ペルマナント(11) | 285 | 除外 | ー |
11R | ノットリグレット(7) | 398 | 4人気 | 4着 |
12R | ドーロカグラ(3) | 469 | 1人気 | 4着 |
2月20日・笠松競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | カルストンドラマ(7) | 174 | 4人気 | 8着 |
2R | ワイエスクラーケン(5) | 84 | 2人気 | 1着 |
3R | ナエギジョー(7) | 581 | 5人気 | 6着 |
4R | ベルヴュードライヴ(2) | 508 | 2人気 | 4着 |
5R | ヨハマンゾクジャ(7) | 127 | 4人気 | 3着 |
6R | エイブルマン(3) | 605 | 1人気 | 1着 |
7R | シルバーソング(4) | 307 | 2人気 | 4着 |
8R | ボルドープリュネ(5) | 590 | 5人気 | 3着 |
9R | ヤマニンリリアーナ(5) | 708 | 1人気 | 1着 |
2月21日・笠松競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | スローン(8) | 505 | 1人気 | 1着 |
2R | ハーランズセンス(3) | 290 | 2人気 | 1着 |
3R | クトゥネシリカ(7) | 403 | 1人気 | 1着 |
4R | ニットウサーメット(6) | 192 | 1人気 | 1着 |
5R | マハラジャゴールド(1) | 857 | 1人気 | 2着 |
6R | マイサンライズ(8) | 342 | 3人気 | 6着 |
7R | シャドウヴェール(9) | 661 | 1人気 | 5着 |
8R | ゼンダンクラージュ(6) | 875 | 2人気 | 3着 |
9R | ハイライフ(8) | 147 | 1人気 | 1着 |
2月21日・姫路競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | ガルフォート(2) | 221 | 2人気 | 5着 |
2R | カミナリオヤヂ(5) | 187 | 8人気 | 4着 |
3R | エイシンマシーン(1) | 232 | 1人気 | 3着 |
4R | ヴィタフェリーチェ(4) | 754 | 2人気 | 1着 |
5R | ラールブル(5) | 103 | 1人気 | 2着 |
6R | プレミアムベリー(8) | 708 | 1人気 | 4着 |
7R | ネバーエバー(4) | 395 | 4人気 | 4着 |
8R | エイシングラス(7) | 235 | 6人気 | 3着 |
9R | エコロブラスト(1) | 247 | 2人気 | 2着 |
10R | グリージャ(1) | 235 | 1人気 | 1着 |
11R | ツムタイザン(11) | 495 | 4人気 | 3着 |
12R | マラドーナ(8) | 300 | 5人気 | 4着 |
2月21日・高知競馬
レース | 馬名(馬番) | 指数 | 人気 | 着順 |
1R | レジェンドセプター(9) | 180 | 6人気 | 6着 |
2R | ロイズピーク(3) | 532 | 1人気 | 1着 |
3R | ダイユウアレース(4) | 433 | 5人気 | 9着 |
4R | フィズアップ(7) | 452 | 2人気 | 4着 |
5R | リメインステディ(4) | 217 | 2人気 | 3着 |
6R | コパノカールトン(9) | 369 | 1人気 | 2着 |
7R | ニシノキントウン(10) | 123 | 1人気 | 1着 |
8R | ラヴィンフォール(9) | 292 | 1人気 | 1着 |
9R | ホシハタノキセキ(3) | 109 | 1人気 | 4着 |
2日間の結果
項 目 | レース数と成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
総合計 | 全62R(17.7.9.29) | 27.41% | 38.71% | 53.22% |
3人気以内 | 全44R(17.7.5.15) | 38.64% | 54.55% | 65.91% |
5人気以内 | 全55R(17.7.8.23) | 30.91% | 43.64% | 58.18% |
指数100以下 | 全 4R(3.1.0.0) | 75% | 100% | 100% |
指数101−200 | 全19R(4.1.1.13) | 21.05% | 26.31% | 31.58% |
指数201−300 | 全13R(3.3.3.4) | 23.08% | 46.15% | 69.23% |
指数301以上 | 全26R(7.2.5.12) | 26.92% | 34.62% | 53.85% |
単勝:総投資額6,200円 → 回収金額3,720円/回収率60.00%
複勝:総投資額6,200円 → 回収金額4,180円/回収率67.42%
2日間の成績を見てわかったことは、以下のとおりです。
・全体の連対率は38.71%ながら、複勝率は53.22%と数字的には悪くない。
・3番人気以内の馬は勝率38.64%と4割近い数字を残せたが、単勝で買うのは厳しそう。
・3番人気以内の馬は連対率54.55%と高く、馬連・3連複馬券の対象になりうる。
・5番人気以内の馬は約6割の複勝率であり、こちらも馬券の対象となる。
・指数201から300の馬は連対率46.15%、複勝率69.23%と比較的安定した結果を残す。
・指数301以上の馬は複勝率53.85%も、連対率が34.62%と取りこぼしが目立つ。
これらを受けて回収率としては、60%台を記録する結果を残せたと思いますが、指数301以上の馬については取りこぼしが目立ったことから、単・複で勝負するのは厳しいと思われます。
しかし3番人気以内の馬に連対率と複勝率の良さが目立つことから、これらの馬を絡ませて、3連複や3連単マルチなどで勝負するのが面白いかもしれません。
また、この一覧を見るとおわかりになるかと思いますが、指数最高値の馬は大抵が人気サイドの馬であり、比較的堅めの予想に落ち着いているように考えられます。
ここではあくまでも指数予想ですので、印を打ったり馬券の買い目を予想したりするものではありませんが、裏を返せば馬の実力を客観的に分析できているという証拠ですね。
その意味においては十分信頼に値するサイトであると考えられるでしょう。
「Ringo」の検証結果
対象としたのは、2023(令和5)年2月20日の大井・笠松・帯広競馬と、翌2月21日の大井・笠松・姫路・高知の各競馬で、全74レースで検証してみました。
こちらは予想結果のところに、各レースごとの買い目が公開されていましたので、こちらを使って検証してあります。
笠松競馬:投資金額11,800円 → 回収金額 8,200円/回収率 69.50%
帯広競馬:投資金額16,600円 → 回収金額23,300円/回収率140.36%
笠松競馬:投資金額11,800円 → 回収金額10,460円/回収率 88.64%
姫路競馬:投資金額17,000円 → 回収金額 8,900円/回収率 52.35%
高知競馬:投資金額12,200円 → 回収金額16,430円/回収率134.67%
2月21日:投資金額57,200円 → 回収金額49,080円/回収率 85.80%
2日間の結果を見てわかったことは、以下のとおりです。
・帯広や高知といったローカル場所での回収率が高い。
・大井は80〜90%近い回収率で、安定した結果を残せている。
・反対に笠松と姫路の回収率が悪い。
帯広や高知といったローカル場所では、投票総数が少ない分だけ、一発的中すると結構大きい配当金を手にすることができますので、その分だけ回収率がいいと言えるでしょう。
大井競馬は開催やレース数が多い分だけ、学習効果も反映されますが、その分だけ投票金額も増えて、的中しなければ回収金額も大きく減るというものです。
笠松と姫路の回収率が悪いのは、馬の調子というよりも騎手のバイオリズム(調子の良さ)や騎手同士の人間関係が影響しているのかもしれません。
以前笠松競馬で、無印の馬に実力派の騎手が騎乗しましたが、なんと無印にもかかわらず1番人気になった上に快勝…いかにAIといえど、そこまで読み解くのは難しいでしょう。
なおこの「Ringo」についても、予想結果をサイトできちんと公開していますので、こちらも信用に値できるサイトであると言っても過言ではないといえます。
まとめ
以上「地方競馬でAI予想を駆使するサイトの回収率」についてご紹介しました。
今回の結果をまとめると、このようになります。
・しかし単勝式より連勝式の方が、複数の馬を選出する分だけ的中の割合が高い。
・したがって回収率を高めるなら、複数の馬を選ぶサイトを活用したい。
あくまで予想ですから、当然のことながら外れることも多々あります。
特に1頭を選んで予想するというのでしたら、外れる公算は大きいでしょう。
しかし複数頭を選択して予想する形ならば、的中の可能性も回収の確率も、その分だけ高くなるというものです。
回収率を考えるのであれば、ある程度複数の馬を選出して予想した方が無難であるといえますし、AI予想で単勝式で勝負し続けるのは的中率を考えるとあまり得策ではなさそうです。
そうした点も考えた上で、予想サイトを活用していきたいものですね。