地方競馬は中央競馬よりもオッズの変動が大きいといわれています。
その理由は、地方競馬が中央競馬よりも売上が少ないからです。
そもそも、オッズは全体の売上から投票の割合を求めたうえで算出されるため、売上が少ないほど大きく変化するのです。
では、売上の少ない地方競馬で10万円分馬券を購入したらどうなるのでしょうか。
当記事では競馬のオッズの仕組みや計算式を紹介したうえで、実際に10万円分購入したときにオッズはどのように変動するのか紹介します。
地方競馬を投資競馬の対象にしようと考えている方はぜひ最後までご閲覧ください。
地方競馬おすすめ予想サイト
地方競馬の「鉄板情報」を毎日見れる!
今ならライン登録で無料予想をもらえる
地方競馬おすすめ予想サイト
【中央地方共通】競馬におけるオッズの仕組み
そもそも、競馬のオッズはどのようにして表されるのでしょうか?
競馬初心者の方のみならず、それなりに長く競馬に触れられている人でも知らないという方は多いでしょう。
当項目では、オッズの仕組みや計算式について紹介します。
オッズの計算式
オッズは下記の数式で求めることができます。
払戻率とは、100(%)から控除率を差し引いたものです。
例えば、単勝の控除率は20%なので、単勝馬券における払戻率は80(%)となります。
控除率の裏返しと考えてもらっても構いません。
支持率は投票率と馬券の総売上を比較して、どれくらい支持されているかを数値化したものです。
支持率は下の数式で求められます。
投票率は全体の売上と1点当たりの支持の割合です。
例えば、単勝馬券総売上が1,000万円で、そのうち1頭の馬の売上が200万円だった場合は、その馬の投票率は20%となります。
投票200万円と馬券総売上1,000万円を数式に当てはめると下記のような答えになります。
該当金額を支持率の計算式に当てはめてみると…
200(万円)÷1,000(万円)×100=20
この数値と単勝の払戻を当てはめると、オッズを求めることができます。
単勝オッズは4.0倍になります。
なお、計算によっては小数点が表示されることもありますが、小数第二位以下はすべて切り捨てます。
控除率とは?
控除率とは、馬券購入時に発生する手数料のようなものです。
すべての競馬場の控除率をまとめました。
|
単勝 |
複勝 |
枠連 |
枠単 |
馬連 |
馬単 |
ワイド |
3連複 |
3連単 |
JRA |
20.0% |
20.0% |
22.5% |
なし |
22.5% |
25.0% |
22.5% |
25.0% |
27.5% |
ホッカイドウ |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
20.0% |
30.0% |
30.0% |
岩手 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
大井 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
川崎 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
船橋 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
浦和 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
金沢 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
笠松 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
名古屋 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
兵庫 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
22.5% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
高知 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
佐賀 |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
ばんえい |
20.0% |
20.0% |
25.0% |
なし |
25.0% |
25.0% |
25.0% |
27.5% |
27.5% |
券種ごとに控除率は微妙に違いますが、おおむね20~30%に設定されています。
単勝や複勝といった予想しやすい券種ほど控除率が低く、三連複や三連単といった難しい券種は控除率が高くなっています。
もうひとつ覚えておきたいのが、地方競馬場ごとに控除率が違うことです。
例えば、三連複は佐賀競馬の場合は25%ですが、ホッカイドウ競馬は30%、それ以外の地方競馬は27.5%となっています。
中央競馬の場合は胴元がJRAにひとくくりにされているため、札幌でも小倉でも控除率は同じです。
しかし、地方競馬は競馬場ごとに主催が違うため、控除率にも若干の違いがあるのです。
ちなみに、控除率がどうして存在するかというと、これが運営の主な収入だからです。
馬券の売り上げが大きいほど胴元が潤う仕組みとなっていて、運営費や競走馬の管理、競馬関係者の給料などにお金が回るようになっています。
総売上が大きいほどオッズの変動が小さく、小さいほど変動が激しい
オッズは投票率と払戻率、そして支持率の3つを組み合わせることで求めることができます。
この中でもっとも重要なのが総売上です。
総売上が大きいレースほど、オッズは変動しづらく、逆に売上が少ないレースはオッズが変化しやすいのです。
例えば、中央競馬の有馬記念や日本ダービーは数あるレースの中でも売上がケタ違いに大きいです。
このようなレースである馬の単勝を10万円分購入してもほぼ変化はしません。
しかし、笠松や金沢など、地方競馬の中でも知名度の低い会場の平場レースは売上が100万円前後の場合もあります。
このようなレースで単勝10万円分購入したら支持率が格段に跳ね上がるため、オッズが大きく変化してしまうのです。
オッズは全体の売上に対して変化するということを抑えておきましょう。
地方競馬のオッズが変化しやすい2つの理由
地方競馬は中央競馬と比較するとオッズが変化しやすいです。
どうしてオッズが変化しやすいのでしょうか。
ここからは地方競馬のオッズが変わりやすい理由を2つ紹介します。
中央よりも全体の売上が少ないのが最大の理由
最大の原因は中央競馬よりも売上が少ないことです。
中央競馬は日本ダービーや有馬記念など、主要なレースが多いです。
これらのレースはテレビや新聞などで大々的に取り上げられるので広告効果が非常に大きいです。
そのため、多くの人は中央競馬の馬券を購入します。
また、名馬と呼ばれる馬の多くは芝で活躍した馬が多いです。
芝コースはすべての中央競馬場に存在しますが、地方では盛岡しか存在しません。
芝のレースを買いたい人は、地方には目もくれず中央競馬のレースを購入するのです。
地方競馬もダートレースで結果を残した馬は多いですが、中央よりも宣伝効果は薄いですし、知名度も低いです。
そのため、中央よりも売上が少なく、地方競馬で少し強気に馬券を買うとオッズが変動しやすくなるのです。
出走数が少なく、組み合わせ総数が少ないため集中しやすい
地方競馬は出走可能枠が少ないレースが多いです。
出走可能枠というのは、そのレースに出走できる馬の最大数です。
これはコースによって微妙に変化しますが、日本ダービーが開催される東京芝2,400mは18頭が最大となっています。
地方競馬も様々なコースがあり、コースによって出走数は変化しますが、もっとも多いのは大井競馬の16頭です。
大井競馬場は比較的出走数が多いですが、同じ南関競馬場に区分される川崎と船橋は最大14頭、浦和に至っては12頭です。
12頭立てといったら普段中央競馬の馬券を購入している人からしたら少頭数に感じてしまいます。
それだけ、出走数に差があるのですが、出走数が少なくなると、馬券の組み合わせ数も少なくなるため、1点当たりの支持率が高くなります。
票が集中するとオッズが下がりやすくなるので、少頭数レースが多い地方競馬はオッズが小さくなりやすいのです。
地方競馬場によっても売上は大きく変わる
地方競馬場によっても売上は変わります。
例えば、主流のレースが開催される大井や川崎、船橋などは地方競馬の中でも年間売上は高いです。
対して、笠松や金沢競馬場などのローカル競馬は同じ地方競馬の中でも少ないです。
主流なレースの数や馬の質で馬券の売れ行きは変化しやすいです。
強い馬が集まりやすい南関は注目度が高く、笠松や金沢は有力な馬が少ないため同じ地方競馬の中でも売上に差が生じるのです。
地方競馬で10万円を投資してみたらオッズはどれだけ変動する?
地方競馬で10万円を投資すると、どれだけオッズが変化するでしょうか。
オッズは全体の総売上によっても変化するので、いくつかの例を挙げながらオッズをまとめました。
例①単勝の総売上が100万円の場合
単勝の総売上が100万円で、10万円分投資したら支持率は10%になります。
単勝の払戻率は80%なので、以下になります。
オッズの計算式①
80(%)÷10(%)=8.0(倍)
単勝オッズは8.0%になります。
例②単勝の総売上が2,000万円の場合
単勝の総売上が2,000万円の場合、10万円分投資したら支持率は0.5%です。
単勝の支持率は80%なので以下の通りです。
オッズの計算式②
80(%)÷0.5(%)=160.0(倍)
単勝オッズは160.0倍となり、的中したら夢の単勝万馬券となります。
地方競馬で厚く張ってもオッズの変化が少ない3つの条件
地方競馬は中央競馬と比較すると総売上が少ないので厚く張りすぎるとどうしてもオッズが大きく変化しがちです。
そのため、少額で買ったほうがオッズを動かさずに的中させることができます。
しかし、競馬は勝てる見込みのあるレースに一点集中したほうが大きく収支を上げることができるのも事実なので、できれば強く張りたいところです。
地方競馬はオッズの変化が激しいため、強く張りづらいと思いがちですが、実は強く張ってもオッズがそこまで変化しないレースも存在します。
ここからは、オッズの変化が少ないレースの特徴を3つ紹介します。
いずれも、総売上が大きい点で共通しています。
見ていきましょう。
メインレースや交流重賞
最初に紹介するのはメインレースや交流重賞です。
メインレースというのは、その日もっとも格式と賞金の高いレースで、中央競馬における11レースに該当します。
交流重賞というのは「Jp〇」という風に表記されているレースです。
交流と名が付いているように、普段地方でレースをする機会がない中央所属馬が地方のレースに出走でき、中央所属馬と地方所属馬が同じ舞台でしのぎを削ります。
メインレースは集客効果と売上が見込めるため地方競馬でも導入していることが多く、実際に売上は一日の全レースの中でもっとも高いです。
交流重賞も中央競馬好きの人が注目するため、売上に期待できます。
しかも、交流重賞もメインレースに組み込まれることがほとんどなので、地方競馬ファンも馬券を購入します。
メインレースも交流重賞も総売上が高くなる傾向があるため、多額の資金を注いでもそこまでオッズは変化しづらいのです。
南関競馬のレース
地方競馬の中でも大井や川崎、船橋に浦和といった4つの競馬場は南関東に所在することから「南関競馬場」と呼ばれます。
これら4つの競馬場は強い馬が多数所属し、グレードの高いレースが多く開催されます。
そのため、全地方競馬のなかでも総売上が高いです。
例え、平場のレースでも笠松や金沢などといった地方競馬と比較すると売上は段違いに高いため、南関競馬のレースもオッズの変動が小さいレースなのです。
トリプル馬単
トリプル馬単は、南関競馬場や北海道の門別競馬場で発売されている券種です。
インターネット投票の「SPAT4」で購入できる券種で、指定された3つのレースの馬単を完全的中したら配当が得られます。
中央競馬におけるWIN5の馬単バージョンと認識してもよいでしょう。
ただでさえ的中の難しい馬単を3つも当てなければいけないので当てるのは非常に難しいです。
ただし、当たった時の配当も大きく、平均配当は50円あたり400万円です。
100円に換算すると800万円となります。
この配当妙味に魅力を感じている人は非常に多く、一攫千金を狙って購入される方が多いです。
売上が大きいですし、購入点数も莫大にあるため、トリプル馬単に多額の資金を注いでもオッズが大きく崩れることはまずないのです。
トリプル馬単とは?買い方・点数・平均配当を紹介!攻略法も解説!
地方競馬おすすめ予想サイト
地方競馬の「鉄板情報」を毎日見れる!
今ならライン登録で無料予想をもらえる
地方競馬おすすめ予想サイト
まとめ
今回は地方競馬で10万円分馬券を購入したらどれほどオッズが変動するか解説しました。
オッズは馬券の総売上に応じて変動率が変わりますが、中央競馬と比較すると地方は売上が少ないため変動しやすいです。
しかしながら、レースや券種によっては地方開催のレースでも売上が大きいため、そのようなレースを狙うことで思い通りの収支計算ができます。
10万円投資しても見返りに期待できるレースは多いです。
当記事を参考にしながら、地方競馬を当ててみてください。